●敦



焼肉焼きながら気になる早紀ちゃんの方を見る。



テラスから食堂に入った早紀ちゃん。





ふらふらしてて危なっかしい。






やっと付き合えるようになって、俺としてはもっと一緒にいたい。





あの日。




夜中バニラを出た俺の目に映ったのは、元気にしゃべる早紀ちゃん。





おしゃれなカッコいい男と一緒に並んで歩いて、すげー楽しそうにしゃべってた。





俺の前であんな風にしゃべることないもんな。





絶対特別な関係なんだって思った。





ただ、俺のストレートな態度にどうしていいかわからず、付き合ってくれてたんだって。





前々からサトシには言われてた。





ストレートすぎて早紀ちゃん困ってるって。





断れずズルズル行ってるだけだって。






自分の今までの行動を思い返してみても、まっすぐ早紀ちゃんに向かってて。






照れたようにかわいい笑顔を見せてくれるって思ってたけど、あれは困ってただけなのかなって思えるようになってきたんだ。