ピ…ピッ…ピ…
あちこちで一定のリズムで鳴っている心電図。
呼吸器を付けて横たわっている人が何人もいる。
包帯をぐるぐるに巻かれている人…
体中からいっぱいチューブが付いている人…
あたしは1人1人見ていった。
…あたしもこんなふうに死んだのかな?
痛い思いをして死んだのかな?
それとも即死?
どうやって死んだのかも分かんないなんて…。
ベッドの横で心配そうに今にも泣きそうな顔でベッドに横たわった人の手を握っている女の人がいた。
…あたしも心配してくれていた家族がいたのかな?
あたしが死んで、悲しんでくれた人がいたのかな?
もし、そんな人がいてくれたとしたら、あたしは最低だ。
その人の顔さえも覚えて無いんだもん。



