【完】俺の守護霊






病棟の面会時間はもう終わったし、外来の診察も少し前に終わっている。



もう、一般の患者さんはここには居ないはずなのに。



なんで、ここに居るんだ?


…というか、昼からまだ病院に居たのか?


俺は真っ直ぐその子…



じゃなくてロッカー室へと足を進める。



俺が近づいても一向に顔を上げようとしない。

…やっぱり何処か具合が悪かったのか?


医者の俺がここで無視するわけにもいかないだろ…



「おい、大丈夫か?」


立ったまましゃがんでいるその子を見下ろして声をかけた。


だけどその子は聞こえて無かったかのように動かない。