次から次に口の中に入れられるお粥を黙って食べる。
『そういえば、ちゃんと食べていなかったんでしょ?冷蔵庫の中、空』
「うん」
『買い物行かなかったの?』
「食べる気しなかったから」
『あたしのせい…だもんね』
なんでこんなに嬉しそうなのかがイマイチ分かんないけど。
『今度からはしっかりあたしが作るから、食べてね』
そういって最後のお粥を俺の口へと運んだ。
…俺が今思うのは、これから美緒が料理を作ってくれるという嬉しさじゃなくて。
早く良くなってお粥を食べさせられる生活から抜け出したい。
と言う事だった。
本当に本当に恥ずかしい…。



