元気そうに見えたけど…やっぱりこの子はどこか悪いのかもしれない。 いきなり訳の分からない事を言いだすし。 「…熱がある?」 つい、俺はそう彼女に聞いた。 もし、熱のせいでそんな事を言ってるとしたら俺が診察しないとな。 『ないよ。全然元気』 そう笑顔で答える。 冗談を言って俺をからかってるのか…? 「ごめん、嘘に付き合ってる暇ないんだ。じゃ」 このままじゃ午後からの診察に間に合わなくなる。 この子に付き合ってる場合じゃない。 そう思った俺は彼女にそう告げると、診察室へと走りだした。