…俺の腕を引っ張って助けてくれたのは、この子だったのか。
「ありがとう。助かったよ。あのまままともに当たってたら大変な事になってたと思うし…。
今日は誰かのお見舞いで来たの?」
とりあえずお礼は言っておいた方がいいと思った。
『助けるのは当然の事です。あなたの守護霊だから』
俺がお礼を言った次の瞬間、彼女は俺を見てそう言った。
「…は?」
守護霊…?
彼女の言った言葉を理解することが出来ず立ち止まる。
彼女はそのままゆっくりと歩き続ける。
『だから、あなたの、翔の守護霊なの』
首だけで振り返って彼女はもう一度俺にそう言った。



