【完】俺の守護霊






…俺の腕を引っ張って助けてくれたのは、この子だったのか。


「ありがとう。助かったよ。あのまままともに当たってたら大変な事になってたと思うし…。
今日は誰かのお見舞いで来たの?」


とりあえずお礼は言っておいた方がいいと思った。



『助けるのは当然の事です。あなたの守護霊だから』


俺がお礼を言った次の瞬間、彼女は俺を見てそう言った。


「…は?」


守護霊…?


彼女の言った言葉を理解することが出来ず立ち止まる。



彼女はそのままゆっくりと歩き続ける。



『だから、あなたの、翔の守護霊なの』


首だけで振り返って彼女はもう一度俺にそう言った。