それに…俺の名前を叫んだ透と同時に聞こえたあの“危ない”の声。 ……あれは誰が叫んだ声だったんだ? 確実に女の子の声。 平井さんか…? とも思ったけれど、違う。 そして俺の腕を掴んで引っ張った感覚。 引っ張られなかったら、今頃俺は運ばれてるな。 誰が俺を引っ張ったんだ? …周りには誰もいなかった…はず。 それに、見ていた透は俺が1人で避けていたように見えていたみたいだ。 …俺の腕を掴んだ人は透、見てなかったのか?