それにしてもナイスタイミング。 俺が止めようと言えば「もうちょっとだけ。」なんて言ってなかなか解放してくれないことが目に見えてた。 看護師が呼びに来たならすぐに放してくれるだろう。 助かった……。 そんな事を思っていたその時。 「翔先生っ!」 『危ないッ!』 いきなりそんな声が聞こえて来たかと思うと 俺の腕を誰かが掴んだ感触。 そして、 次の瞬間、 その掴んだ腕が俺を思いっきり後ろに引っ張った。