影はイライラしているのか、「あ――あ――」とわめきながら頭をがむしゃらにかきだした。そして、室外機に座った影に問う。

「Code.0002(オー・ツー)、テメーも黙ッてねーで何かしやがれよ! そもそも時間がかかッてんのはテメーが何もしねーからだろ!?」

 対してCode.0002と呼ばれた室外機に座る影は、慌てることもなく答える。

「すいません、Code.0005(ザ・ファイヴ)。今の彼女には通用しないのでね、僕の能力は。どうにか頑張ってもらいたいんですよ、君にね」

「か、よく言(ゆ)ーぜ。最強の超能力者が何が頑張ッてもらいてー、だ。笑わせるぜ」

 Code.0005は呆れたように笑った。そして続ける。