喫茶店の中は良い具合に暖房が効いていて、今までの寒さが一気に和らいだ。

「暖かいね」

 彼女の言葉に「暖房が入ってるからね」なんて流石に言えない。
 せっかくの雰囲気をぶち壊しかねないので、僕はその発言を取りやめた。

「ご注文は?」

 席に着くと、ウェイトレスが注文を取りに来た。

「何にする?」

「一緒のでいいよ」

 ……とは言うものの、彼女、ストレートティー飲めなかったような……。

「ストレート、飲めるの?」

「うぅ……無理だからやっぱりミルクにする」