「大洲桜です」




「は、はーい」




のんびりで気だるい感じの声だ。




扉を開けてもらうと、ふんわりとコーヒーの香りが漂う。




「どうぞ」




私よりもだいぶ高い身長に、ドキッとした。




不覚だが。