大人な笑顔で、




「では行きますか」




そう言った。




一つしか違わないのに…なぜこんなに違うのだろうか。




「あの。先輩。他の部員は…」




遠慮気味に、由利は聞いた。




「あぁ。他の部員は、用事があるらしいわ。だから、私と春日と大洲さんと篠崎さんしかいないね」




用事って何!?




今一つわからない。




「まぁ緊張するかも知れないけど、大丈夫よ。美術室しか行かないし、ね」




少し曲がっていた、ネクタイを直す。





「では、行きますか」




青木先輩の合図によって、四人は向かったのだ。