ゆっくりと瞳を開ける。


そして、自分の左腕に目をやった。


やっぱり・・・・。


フイッと顔をあげて大翔くんに視線を向ける。


「これって・・・」


『お返し。』


舌を出して無邪気に笑う大翔くん。


キュンっ


て、胸にキューピッドの矢が突き刺さる感覚に襲われる。


上昇してゆく体温。


もう。
だから、反則だって、ずるいよ大翔くん・・・。



もう一度、大翔くんに書かれた電話番号を見つめる。


どうしようもないくらい、愛おしい気持ちでいっぱいになる。