とっさに腕を掴んできた男を押すと、向こうも警戒してなく簡単に倒れてしまった。 「おい、てめぇ調子のってんじゃねーよ」 そう言い床に押し倒された。 「キャッ…」 「うわ、可愛い声出すじゃん。」 ニヤニヤした目で見てくるのが気持ち悪くて下を向く事しか出来ない。 床の冷たさがじんわりと伝わってくるのが無性に寂しさと恐怖を与えた。 「いや…」 体を捩らせようとしてもびくともしなかった。 こんなのいくら頑張っても無駄。 そう思い抵抗するのは止めた。