「良かったぁ〜!!じゃあさ、これ、渡してくれない?」 彼女は可愛らしいピンク色のメモ紙を私に差し出す。 「メアドと、ケー番。連絡ほしいって伝えて〜。ね、お願い!」 凌を気に入った彼女は、近くにいる私を利用したいんだ……。 私はそのメモ紙を眺めながら、『うん』も『ううん』も言えずに固まっていた。 渡したくない。 でも私が渡さなくても、きっと彼女ならありとあらゆる手段を使って、いつかきっと彼に渡すだろう。 遅かれ早かれ、いつか彼の手に渡るものなら、断っても……無意味なのかな……。