僕は一昨年くらいから
急成長を遂げた

身長は一気に伸びて
今や170cm目前

小さい頃は小柄な方だったので
この成長は大いに嬉しかった

が…
ミッシェは僕と並ぶと

大した身長差がない
僕の方が1cm高いくらい

ひょっとしたら一つくらい
年上かな?とか淡い希望を
持っていたのにぃ……

そりゃ…ティルが18歳で
ミッシェがティルの後輩に
当たるわけだから…

多く見積もっても一つしか
年上にならない事は
僕だって分かるさ!!

だけど願わずにはいられなかったんだぁぁぁ!!


「ねぇ、教えてくれるの?
くれないの?どっちか
早く決めて頂戴よ!
私が聞いてるのよ」

お前のせいで悩んでんだよ
で…お前は
「何様のつもりだよ」

「私様よ」

ちょっと格好よかった
悔しいぜ

「わかったって…教えて
やるよ…だからそんなに
怒るなって……」

「違うわ
域通りを感じているだけ」

「無理に難しい言葉を
使おうと頑張るな
『憤り』だ」

域通りってなんなんだ

とりあえず僕は
一学期のノートを取り出して
如何に分かりやすく
なおかつ、丁寧に
教えなければならなかった