それからしばらく時が過ぎて、同じ2004年の12月のはじめのことです。

Wと電話で話していたとき、Wはこんなことをいいました。「知り合いのグループが、クリスマスのころ、一週間ほど、東南アジアに旅行に行くんだって! お金があったらあたしも参加するんだけどなー。お金ないし、仕事も年末は忙しいし。まあしかたない」

だから、流れ上、こんな風にいいました。「あれが当たってればねー。もし1等を当てて、550万円ゲットしていたら、行くだろ!?」

Wは「うん、間違いなく参加だよ。私のおごりで、いんてるも誘ってるよ! あと、勤め先の社長もきっと誘ってるよ! いろいろ世話になってるから」

「そうだよなあ。そのツアーは、いくらくらいのなんだ?」

Wは「ええっと、ひとり30万円くらい、っていってた」

「うーん。じゃあ、あん時の当たりの15万円ずつだと、行けないよなぁ……」

Wは「うん。まあしかたないさ。旅行は、生きてれば、この先、いくチャンスはあるだろうしね」

まったくです。それにしても残念でした。もし1等あたっていれば、W(たち)と、東南アジアで素敵なクリスマスを過ごせていたのに……!


そうして、さらに年の瀬が押し迫って来ました。

年賀状の発売だとか、クリスマスイブだとか、クリスマスだとか、毎年の行事がカレンダー通り進行して行きます。

しかし、その後、だれも、思いもしなかったことが起きます。