「朱希…あんた…授業中じゃ…」 なぜか自転車を押しながら近付くと柚葉の荷物をカゴに乗せた。 「乗れよ」 「…うん」 いつもなら徒歩通学の朱希が自転車を押している事や授業中なのにココにいる事をツッコむけれど…その元気さえない。 言われるがまま自転車の後ろに座ると走り出した朱希の制服の裾を掴んだ。 流れる景色を朦朧とした意識で眺めてゆっくり目を閉じた。 …―「着いたぞ、平気か?」 「ありがと…じゃね…」 渡されたカバンを抱え鍵を探す柚葉の腕を朱希が掴んだ。