「先生ぇ!」 突然、朱希が声を出し黒板に向かっていた先生を呼んだ。 周りの生徒の視線が朱希に集まる。 「どうしたの?」 「お腹痛いから帰ります」 頬杖をつき朱希を見ていた慶太はまるでコントのように掌から顎を滑らせた。 「じゃ…さよぉなら〜…」 「ちょ!ちょっと!!」 先生の呼び止める声も虚しく教室を出るとピシャリと扉を閉めてしまった。 「柚葉!」 やっとの思いで正門までたどり着いた柚葉は誰かに呼ばれた気がして振り返る。