愛子が真剣な目をするから逸らせない。
「気付く…って?朱希が何か変な事でも言った?」
「…柚葉、もしかしてかなりの鈍感?」
「鈍感…とはよく言われるけど…」
首を傾げて考えても愛子が何を言いたいのかわかんない。
「やっぱり…大変だね、朱希君も」
「……?」
更に意味がわからなくなって来た。
「朱希が大変なの?…何で?あたしならいつもと変わらないよ?」
「だから、大変なの」
「そうなんだ…」
愛子は空っぽになったお弁当箱を片付けると立ち上がった。
「あたし日直だから先生に呼ばれてるんだ!ちょっと先に行くね」
「分かった…」
何だろう…今、愛子の顔が泣きそうに見えたのは気のせいなのかな?

