カレカノ


紅茶を出し、さっきの事には何も触れずごまかすように適当に音楽を流した。


覚えている歌詞なのにわざわざカードを見て目を合わさないようにしてる自分がいて…―


「いい歌だよな」


「え!?あぁ…いい歌だね…うん…いい歌だよね…」

あたし朱希が分かんない。

いきなり意地悪言ったり、優しくしたり抱きしめたり…


どうしていいのか、分かんないよ…―


朱希の顔を見ると、また顔が赤くなりそうで歌詞カードから目を離せない。


「悪かったな」


それだけ呟くと紅茶をぐいっと飲み干して立ち上がった。