「はぁ…ヤバい…びっくりした…」
ドアにもたれかかり、今起きていた状況に呼吸を整えながら胸に手を当てた。
少しだけ体が震えているのが分かる。
―…朱希が男に見えた。
「柚葉ー?」
「今…行くってばー!!」
母さんにバレないように普通を装ってお茶を取りに行った。
「紅茶でいいわよね?」
「うん…いいよ何でも」
未だに胸がドキドキしてカップを持つとカチャカチャと小さく音がする。
「ケーキは?もらったんだけど食べる?」
「お茶だけでいい…」
「そう?」
「うん…」
心ここにあらずで返事をすると部屋に戻った。

