『早く、教室に上がってきてね』

『みんな待っとるけぇ』


そんな言葉も聞き飽きてきた頃でした。

と、いうよりもう連絡帳も来なくなっていた頃のことでした。

教室に上がれない“私”と、原稿用紙との出会い。


組み立てて描いていく“私”が趣味でやってて、作ってた詩。

浮かんできたことを、ありったけの綺麗な言葉で描いていく。

けど、そんなことしてたって、“私”は変われない。

同じ原稿用紙だって、描くものが違えば、好きにも嫌いにもなる。


だけどさ、やってみようと思った。


挑戦してみたかった。






はっきり言って、ハメられたんだけど。




おーい、そんなこと聞いてないぜ。母さん。

そんな大事なことは最初に言おうぜ。

会合に参加して初めて知ったって、どうよ?


「キンチョウしてカチカチだったじゃろ」


って、そりゃ、初耳ですから。

何も知らない、のに、それって。

初めて自分から耳鼻科に連れて行ってほしいと思いましたから。



しかも、“私”以外。





こーこーせーですから。