「てかあれだろ。腰砕けになるやつも……なぁ?」 泰牙はそういって理央を見た。 「情けないよねぇ。」 そんなやつもいるのか。 世の中いろいろだな。 「まぁ、あのキスがあるから伝統が受け継がれてんだろーけど。」 「へぇ。」 いかにも興味なさげに相づちをうった俺を見て、理央は満足そうにほほえんだ。 こうやって見ると、理央はそこらの女子より可愛いんじゃないかと思えてくる。 「聡尹さんはキスはあくまで上品にってね。」