俺が考え込んでいると、泰牙がぼそっと呟いた。 「あのキスに感じないやつは不感症とまで言われてるしな。」 ふ、不感症? え、何俺不感症なの? いくら何でもそれはないだろ。 「泰牙は散々騒がれたもんねぇ。」 泰牙が? 「何で?」 「先輩にキスされても"上手っすね"の一言で終わり。学校中あいつは不感症なんだーって、おもしろかったよぉ。」 そんなことがあったのか。