「そうか?僕は好きでないが。」 案外あっさりひきさがってくれた。 「何でですか?」 会長のすらりとのびた手足を見る。 こんななりで足遅いとか? うけるな。 「疲れるだろう。それに、教室が汗臭くなる。」 確かに………。 女子のいない体育祭ってどんだけむさいんだよ。 「そっすね…」 でも、男を好きになれるこいつも、拒否反応だすときがあんだな。 「はよーっす。」 「いって!」 よく通り伸びる声がした直後、俺の頭に衝撃が走った。