〜♪・・♪・〜♪ 朧気な意識の中で、携帯の着メロがなっている。 携帯をひきよせ、通話ボタンをおす。 「…はい。」 眠い。 何時かわかんないけど。 『あ、悪い。寝てた?』 この声は! 「兄貴!?」 『よっ!』 神楽坂真尋。 俺の愛すべき兄貴。 何を隠そう俺はブラコンだ! でも俺の名字は羽向。 兄貴の名字は神楽坂。 俺の前の名字は、神楽坂。 ここまで言えばわかるだろう。 俺の両親は離婚し、俺の親権は母に、兄貴の親権は父にいき、俺と母は引っ越した。