もうどこの部屋も、扉を開ける勇気がでない。 俺にとっちゃパンドラの箱だ。 「ひろかい?」 この声は……。 「やっぱり。」 俺の人生をめちゃくちゃにしようとするやつ。 「やっぱりとはなんだい。失礼だな。」 悪かったな。 「ところで、何してるんだい。」 「いや、勉強しようと思って…。」 「すればいいじゃないか。」 「いや…。」 部屋でおこってることなんて、俺の口からじゃ言えたもんじゃない。