昨日の九鬼島の話しによると、またあの場所がばれてしまったらしい。



しかも男に…。



孝明にはまだ言ってない。




気に食わない。

俺の憩いの場がばれたのも気に食わない


しかも、面倒ごとがおきそうな臭いがぷんぷんする上に、俺はあそこを「俺達だけ」の特別な場所と認識していた。

だから他の奴が足を踏み入れるなんて許せなかった。

でも、話す九鬼島が、少し楽しそうに見えたから、少ししか怒ることができなかった。


だが、九鬼島に悪い虫…いや、まぁなんだ、保護者としてはだな、あまりよろしくない状況である。


今日もそいつらは現れるそうだ。







立ち会うべきか?



……立ち会うしかないだろ。





俺は怪我人が座る用に置いてあるソファーの上で髪をいじりながら足をバタバタさせている九鬼島を横目でみて溜息をついた。






ちらっ
「霧島先生?溜息ばかりついていると幸福が時速1000キロで逃げますよ。」








誰のせいだ、誰の。


そんな脳天気な九鬼島の発言にまた溜息をついた。





とにかく、悪い芽は早くつむにかぎる。