「話しはよーくわかった」



「そら殴られるわな。」



「色気づきやがってカスどもが。塩酸漬けにしてやろうか。」


霧島


弥島


九鬼島

である。

話しはこうだ。
九鬼島が女の子達と話してうはうはしていると、(本人談)この馬鹿共が女子に優劣をつけ始めているのが聞こえて女の子達が気分を返したことに憤慨したそうだ。



「そもそもテメェらよぉ、人に優劣つけられるような面してんのか え゛ぇ?
何とか言えやこのハゲぇ!!」
スパンッ



今俺達の前で仁王立ちをして鬼の血相で説教、もとおい罵倒をしているこいつは誰だ。

「誰だよ。(笑」
あ、口に出てしまった。


「九鬼島、その辺にしてやったらどうだ…?」



あの孝明も顔負けの説教ぶりだ。

「…そうですね。

お゛ぅテメェら。次なめたまねしやがったら…わかってんだろうなぁ」


「「ハイィィっ」」

「ちっ…行け。」


「「失礼しましたぁ!!」」





一目散に去っていく男子2人。まぁわからんでもないが己の馬鹿さ故だ。同情はするまい。



男子が出て行ったのを見届けると急にへたりっと床に座り込んだ。


俯いたまま顔を上げない九鬼島を不思議におもい俺も孝明も声をかけた。


「九鬼島?どうしたんだ」

「孝明…こいつ…泣いて…」

「…うっ…ひっくっ…ふぇっ…」


「だっ大丈夫か、あっ飴食うか?」

おばあちゃんかっ。

「なっ泣くな、いまティッシュ持ってきてやる」

なにか乙女チックモード的なスイッチの入ってしまった九鬼島を落ち着かせようと必死になる。

大の大人が二人掛かりで女子高生をあやすなんて他にはみせられまい。



俺達は場所を変えることにした。