あのあと、九鬼島の母に電話をかけた。


仕事で手を離せない、起こしてタクシーに乗ってかえってきてほしいとのことだ。


きっと九鬼島の淋しさはここにあるのだろう。


別に悪い親御さんではなかったし心配もしていた。でもあまりコイツにかまってはあげられていないようだ。


俺はおくっていってやろうと、名簿から住所を探り出した。