高校への進学。
それは私にとって期待に満ちたものである半面、失望へまっしぐらになる可能性も兼ねたものであった。
この春、いや、むしろ今日のことなんだが。
私はなかなかの進学校へ入学する。
いろいろと緩い大学附属私立共学校だ。
私の目的はただ一つ。
胸の弾むような青春をおくること。
べつに愛だの恋だのをしたい訳ではない。
青春をいかに楽しむか、ということに!
高校時代の意義がかかっているのだ。
なんて、心の中で弁論大会を開きつつ、私の足は今日入学するであろう高校へ向かっている。
入学式の2時間前の到着。
なんのための2時間前かというと、勿論。
今後の為の偵察だ。