わたしは一瞬で笑顔が消えた。 由依は不思議そうにわたしを見る。 「どうした?」 由依の優しい口の動き。 「もしかして、有二?」 その名前―――――… 忘れていた。 懐かしき名前。 わたしは首を横に振り、 〈お母さんからだった。〉 ニコ、と笑うと由依は安心したように笑った。