わたしは一瞬止まった。 今、わたしに手話したのは 由依ではなかった。 由依の好きな人… 王子がわたしに手話をした。 「えっ!」 由依も目を丸くして 王子を見ている。 「俺、手話出来るんだ。」 ニッコリ笑い 王子はそう言った。