てゆーかなんだそのビミョ~な顔は・・・。
藤林は息をつきながら首を横に振るとポンと僕の肩に手を置き、そしてうんうん・・・と首を縦に振った。てゆーかその目にはビミョ~に哀みの色が見えるんすけど。
「ま、頑張リーヨ♪あと、もう帰ってな清士郎は。」
早退しろってか。
「あっ清士郎。」
ドアのノブに手を掛けようとした途端に藤林の声。
「絢乃への恋、応援したがいい?」
「どうしたんだ急に。」
「イヤさ~、ヒマなんだよね~。だからさぁ暇潰しにアンタの恋のキューピッドを雷夏としような~なんてさ。」
「・・・断固拒否する。」
藤林と銭形がとかありえなりかずきだろ。藤林も銭形も僕の恋をメチャメチャにする気だ。
ブーブー文句を言う藤林を背に僕は1人部屋を後にした。それからまもなく後輩の吉田が歩いてきた。
「どうしたんだ?お前も早退か?」
「あ・・・、出浦先輩。実は学際の時の台本、藤林先輩と銭形先輩に出してみたんですよ。そしたら」
『銭形:何これ?面白くも何ともないし。言ったよね?今回はコメディ路線って。なのにコメディ要素が少ないってどーゆー了見?』
『藤林:ダメダメよね。それでよく出そうってしたわね。その意気に免じてバイクで撥ねたげる。それか、学長のヅラと今度の試験の答案用紙と回答用紙をかっぱらってきて。それと一ヵ月顔出さないで』
「なんて言われて追い出されたんすよ~。しかもあの人笑顔で無理難題押しつけるし~」
ひでぇ・・・。藤林なんかヒデェ。そーいや止めた円間や世宇子大とのサッカーでボールはたまにベンチの吉田に当ててコーナーキックさせてたよな。つか藤林狙い良すぎだし笑いながら当ててたよな。どんだけ嫌いなんだよ。
まあそんな思いながら家路をたどった。