三人は立ち上がるとさらに先を歩いていった。 しかし三人は気づいていなかった。 木に立ち止まった事によって、どんどん道をそれて歩いていってしまっている事に。 崖からは遠のいてゆき、見えなくなってもエセルたちがそれに気づく事はなかった。 濃霧で方向がずれていることに気がつけないのだ。 しばらくした後、今度はレオルが声をあげた。 「二人共、またあったようだ」 レオルは道の脇に歩いて一本の木を指差した。 するとそこにはまたも字が彫り込まれていた。