それからずいぶんと歩いたが何しろ道がない為、真っすぐに歩けているのかさえも分からなかった。


奥に進む度に三人の不安は募るばかりだった。


進んでも進んでも聖水がある湖らしきものは見えてこない。


大して暑くもないのにエセルは緊張と不安で汗が頬を伝っていた。


三人は精神的に追い詰められていた。


そんな時だった。


急に前を歩いていたエセルが立ち止まったのだ。


そのせいでフェリアはエセルにぶつかってしまい、レオルはフェリアの肩に軽く当たってしまった。


突然のことにレオルが心配そうに声をかける。


「どうしたんだ、エセル」