"ル"という一文字目は分かったが、それ以降がどうして思い出せないため、少女はまたうつむいた。 そんな様子を見ながら老人はポリポリと頭をかくと、笑みを浮かばせながら言った。 「私はこの城の大臣をやっとるツェーラじゃ。ここはエメル城。今日からここが君の家じゃ。"フェリア"」