しばらくするとご飯を嬉しそうに頬張りながらフェリアが口を開いた。


腕の傷にはきちんと包帯が巻かれている。


「今日はもう夜だし出来ないけれど、明日さっそく試練を受けさせて頂けませんか?」


フェリアは箸をおくと真剣な顔で言った。


しかしそんなフェリアの表情とは対照的にノザはにっこりと笑いながら答える。


「そんなものは必要ないわい。君たちは立派に試練を成し遂げておる。あの森が優れた頭脳なしでは出られないということは分かっておるしの」


「では……」


期待に満ちた顔でレオルが言う。


「ああ、合格じゃ」


その言葉を聞いた途端、三人は抱きしめ合って喜び合った。


こんな危険な旅をしている彼女らもまだ十代の子供なのだ。


ノザはそんなエセル達を見て、懐かしそうに微笑んだ。