駆けつけたレオルとフェリア(フェリアは足を引きずりながら)は目を見張った。 猪がどんどん人間の姿になっていったのだ。 やがて猪はボロボロの鎧を着た青年へと姿を変えた。 年は二十八ぐらいだろうか。 レオルよりはもう少し上のように見える。 少なくとも五百年も生きてきた男には全く見えない。 青年はきれいな黒髪をしていて古い布で作ったような継ぎ接ぎの服を着ている。 フェリアは警戒して落ちていた短剣を拾い上げ、身構えた。