「ありがとう、フェリア!」 エセルは遠くにいるフェリアにも聞こえるような大声でそう言うとすぐに猪に向き直った。 猪は早くも立ち上がろうとしている。 その目は怒りに満ちていた。 エセルは握っていた女神の姿を描いたきれいなビンのコルクをぬき、猪の大きな口の中に流し込んだ。