しかしあの猪も人間なのだ。 誰かに操られているだけで。 何百年もずっとこの森で一人、暮らしてきた彼のことを思うとかわいそうな気もしていた。 何の罪もないのに殺されるなんてあまりにも残酷だ。 エセルにそんな考えがたくさん浮かぶ。 しかしあの呪われた人間を倒すことはどちらにせよ無理な話だ。 それに奴を倒さなくてはサスティンを倒すどころかここから出られることすら出来ない。 何か呪われた彼を倒さずに助ける方法はないのか。 エセルは考えた。 しかしそんなことが出来る方法があるわけがない。