間一髪のところで猪の攻撃を避けられた。 わずかでも反応するのが遅れていたらレオルは猪の一撃をまともに食らっただろう。 ものすごい速さで突進してきた猪はそのまま一直線に走っていき、また霧の中へ消えた。 フェリアはあまりにも突然の事に呆然と膝をついている。 するとレオルは周りを警戒して見ながらフェリアの手をひいて立たせた。 「ありがとう」 「ああ。気をつけろ、また来る」 レオルは冷静な口調で言った。 「ええ」