でも駅までの10分ほどの道はすぐで
あっというまに駅に着いた

彼は自転車から降りて私がいつも停めている駅の駐輪場に自転車を停める

そのまま駅の改札まで私を送ってくれた

「わざわざ送ってくれてありがとう。
木下君歩いて帰らなきゃなんないよね、ごめん…」

謝る私に

「いいよ、家駅からそれほど遠くないし。
それにその木下君って呼ぶのやめろ。和真でいいよ。」

優しく笑う彼に自分の顔が赤くなるのを感じた

「ありがとう……、和真」

恥ずかしくてうつ向いて言う私の頭を和真君がそっと撫でた