「木下和真…」

彼は冷たくもどこかきれいな声で

淡々と私の質問に答えてゆく

その答えは短く
ほとんど単語ではあったが

しっかりと目を見て答えてくれる

何だかそれだけで

嬉しくなってる自分がいた

彼の喋り方だったり

声だったり

私を見てくれるその瞳だったり

彼が持つもの

彼がまとう空気感が

妙に居心地が良くて

それは今までに感じたことのないもので

私は
あたたかい気持ちになった