私はそんな彼女と

この田舎町から電車で
一時間も離れた
県立高校へ通っている

「うわ〜、やっぱり新入生は初初しいねぇ」

そんなユキの言葉に反応して

車内を見渡すと

確かに真新しい制服に
身を包み

緊張した面持ちで座る
新入生たちがいた

「うちらも一年前はあんなに可愛いかったのかねぇ」

そんな年より地味たことを言う
田舎娘 兼 雲である私を

隣で同じく田舎娘でありつつも
空であるユキが笑う

その笑顔を見て

あんたは今も可愛いべ…

と思ったが敢えて言わないでおいた(笑)