「ごめんね。暗い話しちゃって」

「…俺が無理矢理付き合わしたんだし。」


俺の言葉に高岡は優しく笑う。

その瞬間俺はドキドキする。
この気持ちは何なんだ?


「祥くんには内緒ね。」

「おう。」

「雄哉君も野球頑張ってね。
じゃ、萌花帰るね。ありがと」

「や…送ってくよ」


とっさに出た言葉。
いつもだったら面倒くさくて
そんなことしないのに、
今は…高岡ともっと居たい
そう思った自分がいた。


「大丈夫だよ?」

「危ねぇし。送る」


─ありがと。

そう言って笑う高岡は
やっぱり可愛いくって
また俺は胸が高鳴るんだ。




今思えば、一目惚れだった。
俺の尊敬している祥平さんの
元カノに…俺は恋をしてしまったんだ。