天使的に☆悪魔的な

『さあ、早く移動しなきゃ!!!杏、行こう!!!』




青依が慌ててあたしの手を引っ張ってきた。




『えっ!?……でも、縦畠君は?』




青依も縦畠君の顔を見てみなよ。




すっごく哀しい顔をしてるよ。




まだ何か、




青依に伝えたい事があるんじゃない?




『あいつはいいの。』



だけど強い口で否定する青依。




まったく………素直になればいいのに。




どうしたらいいんだろ…?




その時、









『青依っ!!!!』









後ろから縦畠君の叫ぶ声がした。




反射的に後ろを振り返るあたしと青依。





その瞳に写った物は、








縦畠君の哀しげな顔。




青依、今なら分かるでしょ?




あんただって、あたしを応援してるんだから、





あたしにも応援させてよ。