ピカッ。
“手術室”と言う赤いランプがついた。
立ち尽くしていた青依とあたしは座り、男二人組は壁にもたれ掛かった。
そう言えば、
『……トラックの運転手はどうなったの?』
『………肋骨と頭蓋骨が少し割れてたのと、ガラスがちょっと体に突き刺さってただけだったから命に別状はないよ。』
『……事故、原因は?』
『どうやら居眠り運転みたい。』
ガン!!
『くそっ!!どうして居眠りしてた奴が助かってんだよ!?』
陸が悔しそうに壁に拳をぶつけた。
諒弥と青依は相変わらず、諒太の血で染まった手を見つめたままだ。
すると、今までいなくなった杏が戻ってきて
『はい。ミルクココア。』
と、優しげな表情で渡した。
だけどやっぱり目は腫れている。
杏も相当泣いてたからね。
杏はミルクココアをみんなに渡し、
『ちょっと熱いから、少し冷まして飲んだ方がいいかもよ。』
と、細やかな気づかいをしてくれた。
ありがとう、杏。
今はその気づかいが、あたしの心の支えだよ。
でも、あたしは飲む気にはなれなかった。
ココアは、あたしの手にくるまれ、静かに冷めていった。
“手術室”と言う赤いランプがついた。
立ち尽くしていた青依とあたしは座り、男二人組は壁にもたれ掛かった。
そう言えば、
『……トラックの運転手はどうなったの?』
『………肋骨と頭蓋骨が少し割れてたのと、ガラスがちょっと体に突き刺さってただけだったから命に別状はないよ。』
『……事故、原因は?』
『どうやら居眠り運転みたい。』
ガン!!
『くそっ!!どうして居眠りしてた奴が助かってんだよ!?』
陸が悔しそうに壁に拳をぶつけた。
諒弥と青依は相変わらず、諒太の血で染まった手を見つめたままだ。
すると、今までいなくなった杏が戻ってきて
『はい。ミルクココア。』
と、優しげな表情で渡した。
だけどやっぱり目は腫れている。
杏も相当泣いてたからね。
杏はミルクココアをみんなに渡し、
『ちょっと熱いから、少し冷まして飲んだ方がいいかもよ。』
と、細やかな気づかいをしてくれた。
ありがとう、杏。
今はその気づかいが、あたしの心の支えだよ。
でも、あたしは飲む気にはなれなかった。
ココアは、あたしの手にくるまれ、静かに冷めていった。



