その時、
急にアタシの大好きな
歌手の歌が流れ始めた。


………多分、雨本だよね。
アタシは下を向いたまま
携帯を開く。



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From:Teruteru―Ｒ．Ａ……



〉こんにちは。
五組の雨本 諒太です♪
良かったら
メル友になってくんない??
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テルテル。
きっとてるてる坊主から
とったんだろうか。


｢………バッカみたい。｣



最初のmailなのに
いきなりメル友とか。

アタシ、そんな軽く
見られてる訳??


すると今まで隅で
雑誌を読んでた青依が
隣にやってきた。



｢………似てるね。｣
｢……誰と??｣


何となく、
答えは分かる。

｢勘がいい里衣は、
分かってるわよね??｣


挑発するみたいに
微笑む青依。


















｢………アンタが今まで
たった一度だけ｣
｢………イヤッッッッッッ!!!｣



もう……
これ以上言うな!!!

途端に顔を覆った手から
溢れ落ちる雫。


｢……たまには、
涙した方がいいっつうの。｣


そんな結末さえ
青依は理解してたのかしら??

少し強引にアタシを引っ張った
青依は、
優しくアタシの頭を撫でる。

















｢………一回くらい、
アンタの幸せそうな笑顔
見てみたいわね。｣

そんな言葉と一緒に。